202

うなされた夢に起こされて朝を待つ
乾かない髪に絡まった淡い日々

窓に映る
いびつな僕の心
降り始めた雨音に壊されて
また見失う

鳴り響くサイレンに耳を塞ぐ
遠ざかるあの景色に戻れない


冷え切った体丸めて朝を待つ
通り過ぎる車のライトが部屋を照らして

失くしたのは
そのドアの鍵じゃない
いつの間にか少しずつ汚してた
未来への地図

鳴り響くサイレンに耳を塞ぐ
消えていくあの記憶に帰れない


もうどうでもいい
腐らせた傷跡も
取り戻した静けさに急かされて
また疼き出す

鳴り響くサイレンに耳を塞ぐ
差し込んだあの光に届かない